
■「400mリレー」銀メダル 勝因はバトンパス技術
リオ五輪 陸上競技 男子400mリレーで日本チームが銀メダルを獲得して世界中に驚きのニュースが流れました。
日本チームの勝因については「バトンパスの技術」と多くの記事や番組が解説していました。
曰く 日本チームの勝因は「アンダーハンドパス」で他国は「オーバーハンドパス」が主流。
「オーバーハンドパス」は距離は稼げる(遠い位置でバトンパスができる)が、腕を後ろに高く上げる無理な体勢になる。
「アンダーハンドパス」は技術的に難しいが、姿勢が崩れず次走がスムーズに走れる、という内容です。
■「400mリレー」日本チームは「持ちタイム」は7位
400mリレー決勝に残った各国チーム 4人の100mの合計タイムは以下の通りです。
日本は7位で1位のジャマイカとは1.49秒の差があり、単純に100mを10秒で走るとすると14.9mの差がつくことになります。
3位のトリニーダ・ドバゴとも6m以上差がつくことになり、とてもメダルが狙えるとは思えないですね。
<「400mリレー」持ちタイム順 >
順位 国名 記録合計 タイム差 距離
1位 ジャマイカ 38.89 1.49 14.9m
2位 アメリカ 39.12 1.26 12.6m
3位 トリニダード・トバゴ39.72 0.66 6.6m
4位 イギリス 40.10 0.28 2.8m
5位 カナダ 40.30 0.08 0.8m
6位 中国 40.37 0.01 0.1m
7位 日本 40.38 -.-- -.-m
8位 ブラジル 40.76 -0.38 -3.8m
※距離:100m/10秒として計算
<「400mリレー」結果 >
順位 国名 タイム ベスト合計 利得タイム
1位 ジャマイカ 37.27 38.89 1.62
2位 日本 37.60 40.38 2.78
3位 カナダ 37.64 40.30 2.66
4位 中国 37.90 40.37 2.47
5位 イギリス 37.98 40.10 2.12
6位 ブラジル 38.41 40.76 2.35
失格 アメリカ 37.62 39.12 1.50
失格 トリニダード・トバゴ38.09 39.72 1.63
■勝因の「利得タイム」ってなに?
リレーでは助走区間があり、加速した状態から100mを走るので、単純にメンバー4人の100mの記録の合計よりもタイムは早くなります。
その「チームの合計タイムとリレーのタイムの差」を「利得タイム」といいます。
ベストタイム合計より何秒早くなったか ということです。
<「400mリレー」利得タイム順 >
順位 国 記録 ベスト計 利得タイム 差(秒
1位 日本 37.60 40.38 2.78 -.--
2位 カナダ 37.64 40.30 2.66 0.12
3位 中国 37.90 40.37 2.47 0.31
4位 ブラジル 38.41 40.76 2.35 0.43
5位 イギリス 37.98 40.10 2.12 0.66
6位 トリニダード38.09 39.72 1.63 1.15
7位 ジャマイカ 37.27 38.89 1.62 1.16
8位 アメリカ 37.62 39.12 1.50 1.28
走力のある持ちタイム上位の4ヶ国がすべて5位以下になっています。
■ちなみに
北京五輪の「400mリレー」で日本代表が3位を獲ったときの記録は38.15秒で、リオ五輪では7位相当でした。
順位 国名 タイム ベスト合計 利得タイム
3位 日本 38.15 40.49 2.34
また、今回の日本チームの記録は「国別歴代記録」ではジャマイカ、アメリカに次いで3位です。
つまり これまでのどのオリンピックでも「400mリレー」のメダルが獲れる記録で、これは意外でした。
もうひとつ フランスも「400mリレー」では「アンダーハンドパス」を採用しているそうです。
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